〔blog〕 今日は何の日_『種痘記念日』
2020年5月14日 12時00分今日、5月14日は『種痘(しゅとう)記念日』です。
1796年、イギリスの外科医ジェンナーが初めて種痘の接種に成功しました。種痘の登場以前は、天然痘は最も恐ろしい病気の一つでした。発症すると、高熱に引き続いて、全身に化膿性の発疹ができるため、運良く治った人もあばた面になりました。以前より、一度天然痘にかかった人は、二度とこの病気にならないことが知られていました。また、ジェンナーは、乳絞りの女性から牛痘にかかると天然痘には罹からないことを聞きました。そこで、牛痘にかかった乳絞りの女性サラ・ネルムズの手の水疱からとった膿を、近所に住んでいた8歳の男児フィップスの腕に接種しました。10日後に発症したがすぐに治癒し、その後天然痘を接種しても感染しませんでした。この実験は、学会には認められませんでしたが、ジェンナーは貧しい人たちに無料で種痘の接種を行い、次第に認められるようになりました。その後、天然痘による死亡者は劇的に減少し、1979年(昭和54年)に世界保健機構(WHO)によって根絶が確認され、翌1980年に「天然痘根絶宣言」が行われた。天然痘は、人類が根絶した人間に感染する感染症の唯一の例だそうです。
〇人類を脅かす感染症のパンデミック(世界的大流行)〇 感染症名 時 代 脅 威 天然痘
人類が根絶した唯一の感染症 紀元前:エジプトのミイラに天然痘の痕跡がみられる
6世紀:日本で天然痘が流行、以後、周期的に流行する
15世紀:コロンブスの新大陸上陸により、アメリカ大陸で大流行
1980年:WHOが天然痘の世界根絶宣言 50年で人口が8000万人から1000万人に減少